総合科学研究科地域創生専攻の滝村恋奈さんが日本食品科学工学会東北支部大会にて「若手優秀発表賞」を受賞

掲載日2024.12.06
ニュース

置賜文化ホール(山形県米沢市)で2024年11月23日に開催された日本食品科学工学会東北支部大会にて総合科学研究科地域創生専攻1年生の滝村恋奈さん(指導教員:小出章二)が「若手優秀発表賞」を受賞しました。
本賞は、35歳以下の会員による一般講演のうち、最も優秀な発表1件に対して授与されるものです。

演題

「‘シャインマスカット’の過冷却保存」

発表者

〇滝村恋奈(総合科学研究科地域創生専攻1年)、小出章二(岩手大学農学部)、川村暁(岩手大学情報基盤センター)、折笠貴寛(岩手大学農学部)

研究内容

昨年度、滝村さんが行った演題の研究を、今年度の‘シャインマスカット’を用いてより深みのある知見が得られるよう、新たに測定や解析を加えて進展させました。具体的な内容は以下の通りです。

  • ホール果実である‘シャインマスカット’を-5℃で過冷却状態で「生きたまま」保存できることを光学顕微鏡および生体電気インピーダンス法などを用いて科学的に示すことができました。このことは‘シャインマスカット’を超長期的に保存できることを示唆するものです。
  • 深層ニューラルネットワークを使用して、過冷却保存後の‘シャインマスカット’の凍結の有無について画像分類を行い、高い正答率を得ることができました。
  • 5℃と過冷却保存されたマイナス5℃の‘シャインマスカット’の嗜好性について調べるために「清涼感」などの言葉出しを行い、どちらをより強く感じるか嗜好型官能検査を行い、「食の嗜好性」に資する結果が得られました。

以上は「おいしい食べ物をどのようにすれば創出できるか?」「人の嗜好性とは?」について一石を投じるとともに、食品冷凍学の観点から凍結/非凍結の有無について、AIを用いた新たな判別手法が可能であることを提案するものです。

本件に関する問い合わせ先
農学部  食料生産環境学科  教授 小出章二
shojides@iwate-u.ac.jp